運転免許は、免許合宿で取得する方法と自動車学校(教習所)で取得する方法の2種類があります。
「自動車学校はいつも混んでいて免許取得に時間が掛かる」「免許合宿は短期間で免許が取得できてお得」という漠然としたイメージを持っている方が多いかもしれませんが、実際はどうなのでしょうか?
どちらかを選択する際には、それぞれのメリットとデメリットを具体的に理解しておく必要があるでしょう。
そこで今回は、免許合宿と自動車学校(教習所)の違いやそれぞれの特徴、メリット・デメリットについてご紹介します。
自動車学校の最大のメリットは、普段の生活スタイルを維持しながらスケジュールに合わせて通える点です。会社で働いている方や、小さなお子さまをお持ちの主婦の方の場合は、自動車学校の方が生活に負担を掛けず免許を取得できるでしょう。
そして、住んでいる地域の自動車学校で教習を受けられることも大きなメリットです。今後日常的に運転する地域で路上教習を行えることは、実践的な技術を習得する上で非常に有利です。
自動車学校の大きなデメリットは、モチベーションの低下によって通う日数が減り、免許取得までに時間が掛かり過ぎてしまうケースが多いことです。また、混んでいてなかなか教習を受けられない場合もあります。
しかし実は、自動車学校も免許合宿も、1日に受けられる技能講習の量に違いはありません。つまり原理的には自動車学校も免許合宿と同じくらい短期間で卒業することは可能であるということです。とは言え、現実的には自動車学校を最短の期間で卒業できるケースはまれでしょう。
免許合宿の最も大きなメリットの1つとして挙げられるものが、料金の安さです。場所によって料金は異なりますが、平均的に20~23万円で免許を取得できます。
自動車学校は免許取得までに最低でも30万円は掛かることが多く、免許合宿との料金差は10万円近くにもなります。
料金に差が出る大きな理由は、人件費です。免許合宿はスケジュールが前もって組まれているため、講師の人数を必要最低限に抑えることができます。一方自動車学校の場合は、多様なニーズに対応するために講師の数を増やす必要があり、人件費がかさんでしまうのです。
他にも免許合宿のメリットとしては、旅行気分を楽しんだり、新しい友達を作ったりすることができる点が挙げられます。教習を受けながら知らない土地で非日常的な生活を楽しむことができるでしょう。
免許合宿の多くは地方の教習所において開講され、路上教習も教習所の近辺にて行われます。そのため、都心に住む方の場合は教習所の周りで行われる路上教習が普段の運転の練習になりにくいことがデメリットだと言えるでしょう。
都心では、入り組んだ小道や人が行き交う場所で運転する能力を求められます。地方の幅の広い道ばかり運転していても都心で必要とされるような繊細な運転能力はなかなか身に付きません。
また、短期間の講習で知識を詰め込み、学んだことを消化し切れないまま免許を取得してしまう可能性があることもデメリットです。卒業後しばらくしたら学んだことを忘れていないか確認する必要があるでしょう。
自分の置かれた状況によって、免許合宿を選ぶべきか自動車学校を選ぶべきかは変わってきます。
就職のための資格として自動車免許を取得する大学生の場合は、友人と旅行感覚で参加できる免許合宿がおすすめです。
仕事をしながら免許を取得する方の場合は、暇を見つけて自宅近くの自動車学校に通う選択肢が現実的でしょう。